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EDENⅡ-22-

EDENⅡ-22-



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EDENⅡ-22-

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私は今までずっと、誰かから愛情を貰い続けていた
幼なかった頃はアルフから、
リンディ母さんに引き取られてからは家族として受け入れて貰った

思えばたくさんの愛情をたくさんの人達から貰って来たんだ

でも本当に欲しかった愛は一度として自分に向けらることは無く
それはもう、永遠に手に入らない

母さん

母さんにはアリシアしかいらなかった
偽者の私なんかいらなかった

それでも愛して欲しかった
その為だったらなんでもしたのに

一度でいいから抱きしめて欲しかった
一度でいいから笑いかけて欲しかった

だけどアリシアの代わりにすらなられなかった私を
母さんはとても憎んでいた

姿だけがそっくりで、中身が全然違ってたから
だからね、たまに考えたんだ

ふとした瞬間。例えば一人でボーとしている時だとか、
なんだか皆と一緒にいる時に無償に寂しかったりする時だとか、


もし私が『ちゃんと』アリシアだったら

何か変わっていたかな?

って

そしたら母さんは私をきっと愛してくれたのかな?

って


でも


でもね母さん。今なら少し貴方の気持ちが分かります


母さんにとってアリシアはこの世で唯一の宝物だったんだよね
貰ったアリシアの記憶の中の母さんはとても優しくて
とても大きな愛情を感じました

それが一瞬で消えてしまって、悲しくて悲しくて
禁忌を犯してまで私を造って
管理局を敵に回してまでジュエルシードを捜して

御伽噺の中にしか存在しないアルハザードを求めた


まるで空に手を伸ばして太陽や月や星を掴もうとするように


その全てが崩れ落ちた時、母さんはこの世界の全てを捨てた

あの時はどうしてって、どうしてそんな風になってまでって思ったけど


今。私にも家族が出来たんです
とてもとても大事な二人が

だからね

貴方の気持ちが少しだけ分かりました

あの二人を失ったら私も壊れてしまうかもしれない


母さんのように空に手を伸ばすかもしれない


だからそうならないように私は全力で二人を守ります

守り抜きたい

守り抜いてみせる


母さん。今、母さんはアリシアと一緒にいるんだね。よかった
心から安心しました

アリシアと二人でどうか安らかに
もう、二度と離れないようにと私は祈っています

そして勝手に私は思うんです


出来るなら私達の事も見守っていて下さい



私は



フェイトです



この声は届いてますか?


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なのはが白いBJに身を包んでいる後ろ姿が見えた
ヴィヴィオは座り込んで泣いている

一体何が起こっているのか分からないけど、
私はよろよろと立ち上がる

「なの・・・は・・・ヴィヴィ・・・・オ」

声がうまく出ない

なのはの魔法光が部屋の中を覆っている
たくさんの人が部屋中に倒れていた


なのはがやったんだ


それだけは把握出来た



駄目だよ

なのはは

こんなことしちゃ駄目だ

ヴィヴィオを

泣かせちゃ駄目だよ

「なのは・・・」

激しい光と魔力の所為今のなのはには近づくことが出来ない
せめて、せめてバルデッシュがあれば

「バル・・・デッシュ・・」

途端ヴィヴィオが金色に光る
はっとしたようにヴィヴィオが振り返る

「アリシア?」

私は首を振る。ヴィヴィオの目が大きく見開かれた

「ヴィ・・・ヴィオ」
「フェイト・・・・ママ・・・・?」

信じられないという表情で私の事を見つめる

「本当に?」

頷く

ヴィヴィオが立ち上がりゆっくりと近づいて来て
私の両頬を挟む

「本当にフェイトママなの?」
「そうだよ。ヴィヴィオ」

ヴィヴィオの手は震えていた
きっとたくさん心配ヲ掛けたに違いない

「ごめ、んね。ヴィ・・・・ヴィオ」

オッドアイの両目からぼろぼろと涙が零れる
私は光るその体を抱きしめた

「ちゃんと帰って・・・・来たから」
「フェイトママ!!なのはママを助けて!!」

もう一度きつく抱きしめると、
ヴィヴィオは嗚咽を上げて泣いた
その間もヴィヴィオは金色に光っている
その正体を、勿論私は知っていた

「ヴィヴィオ。バルデッシュ持っててくれたんだね」
「う・・・うん。いつ・・・でもフェイトママ・・・が帰って来た時、
わ、渡せる・・・・ように」
「いい子だ」

ヴィヴィオがポケットからバルデッシュを取り出した

『Good Morning Sir,Long Time No See 』
「バルデッシュにも心配かけたかな?」
『A Little Bit』
「そっか。ごめんね」

受け取る

「さぁ、行こうかバルデッシュ」
『Yes,Sir!』

一瞬にして懐かしい感覚に身を包まれる

「ヴィヴィオ、待ってて。なのはは私が止めるから」

もう一度抱き締め、微笑みかけた

そして飛ぶ

まずは倒れている人達にプロテクトをかけ、
自分の前へ魔方陣を展開させる

「なのは!」

飛び散るなのはの砲撃を防ぎながらその前へと降り立つ

なのはは虚ろな目をしていた

もう自分の魔力を制御する事もしていない

「なのは!!」

名前を叫ぶと、やっとなのはと視線が合う
だけどまだぼんやりとしたような目で私を見ている

「なのは。こんなことは駄目だ」

私は泣きそうになりながら一歩づつなのはに近づく

「なのは。ごめんね。心配かけたね」

なのははゆっくりと上げていた手を下げた

「ずっと側にいるって言ったのに、私が二人を守るって。
なのにごめんね。私が弱いばっかりに」

もう、すぐ目の前になのはの顔が、体があった
なのはの左腕が又、ゆっくりと持ち上がる

もしこのままなのはに砲撃されても構わない
全てを受け止める

そんな風に思った

だけどなのははそっと、私の顎を撫で、次いで頬をなで、瞼に触れられ、
唇に親指で触れた

「フェ・・・イトちゃ」

小さく掠れた声が聞こえた

「うん。そうだよ。なのは」

触れられたなのはの指がもう一度私の唇をなぞる
私は黙ってされるがままになっていた

「どうや・・・て?」
「アリシアが起こしてくれた。なのはとヴィヴィオが私の事呼んでるって。
二人を助けてやってくれって。母さんにも会った。アリシアは
母さんと一緒に行ったよ。」

なのはの瞳が驚いたように揺れ、次いで悲愴な表情を浮かべた

「もう・・・戻って来ないのかと・・・・思った・・・・
フェイトちゃん。アリシアになっちゃって、混乱して。
私、酷いことしようとして、ヴィヴィオに見捨てられて、
何もかも失くしちゃったと思って、苦しくて、悲しくて」

私はなのはの左手を握り、その指に光るリングに唇を寄せた

「全然・・・どう・・・していいか分からなくて。
気づいたらこんな・・・・こんな事を・・・・」

私はなのはを抱き寄せる

「なのはは悪くない。大丈夫。なのはは悪くないよ」

なのはの腕が背中に回る

「私。私は・・・・」
「私が側にいる」

分かってる

分かってるよ。なのは

誰よりも分かっているから


泣いていいよ


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私はフェイトです


アリシア。私を起こしてくれてありがとう
アリシアにも私の大事な二人を見せてあげられたんだよね?


『ヴィヴィオお姉ちゃんが助けてって呼んでるの!!
フェイト強いんでしょ?!お姉ちゃんとお姉ちゃんのママを助けて!!』

アリシア。ありがとう

なのはとヴィヴィオはアリシアにとってはどんな風に写ったかな?

誰よりも何よりも私の一番大切な人達なんだよ


無償の愛情をずっとずっと捧げようと思うんだ


母さんがアリシアにそうしたように


だって二人は


私の家族なんだ


そして、母さん




『フェイト。愛してるわ』




神様



ありがとうございます







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