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EDENⅡ-16-


DENⅡ-16-



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EDENⅡ-16-

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「これが現場に残されていたものです」

言われて、机の上に置かれた荷物を受け取る
これは私がヴィヴィオに買ってあげた大きめのバック

中身を確認すると、どう考えてもちょっとそこら辺に出かけるような
荷物の量じゃない。これを持って、一体何処に行こうとしていたのか
ただ、確かなことは

あの子はフェイトちゃんを病院から連れ出した
私に何を相談するでも無く、遠いところへと行こうとしていた

研究所にフェイトちゃんを入れると聞いてから、
私がほんの数分うたた寝をしている間に
気がついたらもう家の中にヴィヴィオの姿はなかった


「現場の状況と複数の足跡が確認されていますので、何者かに
連れ去られたと我々は考えてます」


何者かに連れ去られた


二人共

誰に?何の目的で二人を?


「誰に連れ去られのかは現在捜査中ですが、なにぶん何も手がかりが無いので
地道に捜査していくしかありません」

一体、二人に何が起こったのか

そして、ヴィヴィオが何も言わずに家を出た事も
フェイトちゃんを病院から連れ出した事もショックだった

今まではどんな些細なことでも話してくれて、相談してくれたのに


なのに


どうして?

どうしてこんなことをしたの?

どうして分かってくれなかったの?

フェイトちゃんと離れるのがそんなに嫌だったの?

直ぐに帰って来るって言ったじゃない?!
どうして信じてくれなかったの?!


こんな時なのになんだか酷く裏切られた気分になった


「これも、一緒に落ちていました」

銀色に光る小さなリングを手渡される
息を飲む

それに刻まれる文字は

『F・T・H』


フェイト・テスタロッサ・ハラオウン


ぎゅっと両手で握り締め心の中で叫ぶ


ヴィヴィオ!!フェイトちゃん!!


私達三人がバラバラになった気がした


「なのは」

肩にそっと置かれた手

「なのは、何か心当たりは無いの?」

顔を上げるとユーノくんが心配そうに私を見ていた
その隣にはリンディさんとクロノくん

私はその二人に向きなおり頭を下げる

「本当にすみません。謝って済むことではありませんが、
私の責任です。必ずフェイトちゃんは保護してみせます!」
「なのはさん・・・・」
「二人の捜査に私も加われるように上司に直談判しますから!」
「なのは、何も君が責任を感じることは無いんだ。そんなに自分を責めるな」

クロノくんが慰めるように私に言った

「そうよ。なのはさん。あとはヴィヴィオも責めないであげて
私にはなんだかあの子の気持ちが分かるような気がするのよ」
「え?」

リンディさんにヴィヴィオの気持ちがどうして分かるんだろう
親の私にさえ分からないのに

「フェイトは確かに今、アリシアという人格になってしまっていたけど、
それでも私はいいと思ってたの」
「どういう・・・ことですか?フェイトちゃんがあのままで、
アリシアのままでもいいってことですか?!戻らなくてもよかったってことですか?!」

リンディさんの言葉の意味が分からなくて
なんて事を言うんだろうって私は叫んだ

「なのは落ち着いて」

慌てたようにユーノくんが私の肩を押さえる
リンディさんは、というと場違いに微笑んで


「どんなになってもあの子は私の娘だもん」


そう、言った

「この間の事故の時だってもしかしたら命を落としていたかもしれない。
でも帰って来てくれた。私にとってはそれで十分なの。
例え人格が違たとしても、あの子には、フェイトには変わりないもの」

ガンッと頭を殴られたような気がした

「私は・・・ただ、フェイトちゃんに元に戻って欲しかっただけで・・・」

語尾も弱く、私は呟く

もしフェイトちゃんがあのままだったらと思って、
そうなったら家族じゃなくなるんだと思ったら寂しくて、

ずっとずっと恐かった

「だけどね。恐い思いとか、寂しい思いとか、痛い思いとかをさせる権利は
私達には無いんじゃないかしら?本人がそう望むのなら別だけど、
もしなのはさんが同じようになったらフェイトはどうしてたかしら?
なのはさんはどうして欲しかったかしら?」


手の中のリング


フェイトちゃんは

フェイトちゃんなら

きっと

「離さない・・・と思います・・・」


私がもし同じような立場になったとしたら

「側から、離さないで欲しい・・・・です」


どんな私でも、受け入れて欲しい



愛シテ 欲シイ



両手で顔を覆った


私は、なんて事を


しようとしていたんだろう



ヴィヴィオはきっとちゃんと、分かってた
だからフェイトちゃんを連れ出した

どうして私は分からなかったんだろう 
どうして気づかなかったんだろう

「なのはさん。貴方はきっとあの子のことがとても大事なのね」

背中をゆっくりと撫でられる

「これだけ想ってもらってあの子も幸せね」
「違います。私は・・・私は自分のことだけ考えて・・・
フェイトちゃんやヴィヴィオの気持ちも考えないで・・・・」

覆った掌の間から涙がこぼれていく

「もっと、早く気づいていたら・・・・こんな事にならなかった・・」

ヴィヴィオもフェイトちゃんもいなくなったりしなかった
私の。全部、私の所為だ

「ごめん・・・・なさい。ごめんな・・・・さ・・・」

これであの二人を失うことになったらきっと私は


私ハ


「なのは、しっかりするんだ。まだ二人に何かあったかどうかは分からない」
「なのはさん。今はあの子達を探すことに専念しましょう?
誰が二人を連れ去ったのか、どうしてあの二人を誘拐したのか
ちょっとしたことでもいいから何か心当りはないかしら?
例えば。フェイトに恨みを持っている犯罪者とか」
「あとはフェイトの今の現状を知っている人間とか」


犯罪者、現状


私はハッとして顔を上げた


『所詮『F』は媒体のコピーにすぎませんからね。しかも完全体では無い』

『それはプロジェクト『F』の完成を意味するんだ!!』

『今すぐその実験体を私に預けてくれ!!絶対に『F』を完全なるものにしてみせる!!
私にはその力がある!!』

『世界を今度こそ変える事が出来る!絶対にだ!素晴らしいだろう!』


「スカリエッティ・・・」
「なのは?」


『貴方はもう一度私の元を訪れますよ。必ず』


「なのは!!」


私は部屋から飛び出した


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二人を失ったら


きっと私は


私ハ



息スラ 出来ナイ



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